【2026年最新】副業サラリーマンのiDeCo節税はいくら?確定申告時の計算方法を解説

会社員として働きながら副業収入(雑所得など)を得ている方で、「iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入しているけれど、副業収入がある場合の節税効果がどう変わるのかよくわからない……」と悩んでいませんか。

iDeCoは掛金が全額所得控除になる強力な節税手段ですが、副業収入が加わると、適用される所得税率が変わる可能性があり、それによって節税額(いくら税金が安くなるか)も変化します。特に副業収入が20万円前後〜100万円程度ある方は、確定申告が必要になるため、あわせてiDeCoの控除も申告しなければなりません。

この記事では、「給与所得のみ」のケースと「給与所得+副業所得」の両方があるケースで、iDeCoの節税額がどう変わるのかを具体的な数値例を用いて解説します。また、クラウド会計ソフトを使った確定申告での申告手順もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

  • 会社員が副業をしている場合のiDeCo(イデコ)の節税の仕組み
  • 「給与500万円のみ」と「給与500万円+副業収入あり」の場合のiDeCo節税効果の具体的な計算例
  • 副業の確定申告と一緒にiDeCoの控除を申告する方法
  • 主要クラウド会計ソフト(freee・マネーフォワード・やよい)を利用したiDeCo控除の入力手順
  • iDeCoと併用したい「ふるさと納税」などの他の節税制度の活用法
目次

よくある疑問(Q&A)

会社の年末調整でiDeCoの申告を忘れてしまいました。副業の確定申告でまとめて申告できますか?

はい、できます。確定申告書の作成時に「小規模企業共済等掛金控除」の欄にiDeCoの年間払込総額を入力し、11月頃に届く控除証明書(小規模企業共済等掛金払込証明書)を提出・提示することで、適切に控除を受けることができます。

iDeCoの節税効果は住民税にも影響しますか?

はい、影響します。iDeCoの掛金控除は所得税だけでなく、住民税の計算基礎となる所得も減らすため、住民税(原則10%)も安くなります。

副業の所得区分は「雑所得」と「事業所得」のどちらになりますか?

副業レベル(空き時間の作業での収入)であれば、基本的には「雑所得」に区分されるのが一般的です。月々の安定した大きな収益があり、帳簿をしっかりつけて本格的な事業として行っている場合は「事業所得」となり、青色申告による最大65万円の特別控除を追加で受けることができます。

副業サラリーマンがiDeCoで節税できる仕組み

iDeCoの最大の節税メリットは、「掛金の全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象になる」という点です。つまり、支払った掛金の分だけ、課税の対象となる所得(利益)を減らすことができ、結果として所得税と住民税が安くなります。

会社員の場合、通常は勤務先の年末調整でiDeCoの控除手続き(申告)が完了します。しかし、副業による所得(売上から経費を引いた儲け)が年間20万円を超える場合は、自分で確定申告を行わなければなりません。この際、給与所得と副業の雑所得(または事業所得)を合算し、そこからiDeCoの掛金をはじめとする各種控除を差し引いて、最終的な税額を計算することになります。

会社員(企業年金がない場合)のiDeCoの拠出限度額は「月額23,000円(年間276,000円)」です。
※なお、2027年以降にiDeCoの拠出限度額や制度の要件等が見直される可能性があります。最新の制度変更については、iDeCo公式サイト等で要確認となります。ここでは2026年時点の制度・税率をベースに解説します。

【計算例】副業収入があるとiDeCoの節税効果はいくらになるか

iDeCoを利用した場合に「税金がいくら安くなるか(節税額)」は、以下の計算式で概算できます。

iDeCoの年間節税額(目安) = 年間の掛金合計額 × (所得税率 + 住民税率)

住民税率は原則として一律10%ですが、所得税率は「課税される所得金額」に応じて5%から段階的に高くなる累進課税制度となっています。つまり、副業収入が上乗せされることで所得税の税率区分が一段階上がれば、それに伴ってiDeCoの節税効果も大きくなる可能性があるのです。

ここでは、iDeCoで月額23,000円(年間276,000円)を拠出した場合の節税効果の目安を3つのケースで試算します。
※試算はあくまで目安です。計算をシンプルにするため、基礎控除や社会保険料控除などは一般的な目安を用い、他の特別な控除(住宅ローン控除や扶養控除など)はないものとして計算しています。実際の税額は個々の状況により異なります。

ケース①:給与収入500万円のみの場合

まずは、副業がなく給与収入だけの場合です。

  • 給与収入:500万円(課税される所得金額は約200万円強と仮定)
  • 適用される所得税率の目安:10%(※課税所得195万円超〜330万円以下の部分)
  • 住民税率:10%
  • 合計税率:20%(所得税10%+住民税10%)

この場合、iDeCoに年間276,000円の掛金を支払うと、概算で以下の節税効果が得られます。

276,000円 × 20% = 年間 約55,200円の節税

約5万5千円、所得税と住民税の負担が軽くなります。

ケース②:給与収入500万円+副業雑所得50万円の場合

次に、本業のほかに副業収入(経費を引いた後の利益である雑所得)が50万円ある場合です。給与所得に副業の所得が上乗せされるかたちになります。

  • 総所得の増加:給与の課税所得(約200万円強)+副業の雑所得(50万円)= 課税される所得金額は約250万円強となります。
  • 適用される所得税率の目安:10%(※課税所得が330万円以下のため税率区分は変わらず)
  • 住民税率:10%
  • 合計税率:20%(所得税10%+住民税10%)

このケースでは、副業収入が加わっても課税所得が次の税率のボーダーライン(330万円)を超えないため適用される税率は変わらず、iDeCoによる節税額も副業なしのケースとほぼ同じになります。

276,000円 × 20% = 年間 約55,200円の節税

ただし、副業によって本来支払うべきだった追加の税金を、iDeCoの控除によって大きく相殺できる計算になります。

ケース③:給与収入500万円+副業雑所得100万円の場合

最後に、副業の規模が少し大きくなり、副業での雑所得が100万円ある場合です。

  • 総所得の増加:給与の課税所得(約200万円強)+副業の雑所得(100万円)= 課税される所得金額が約300万円強になります。
  • 適用される所得税率の目安:人によっては課税所得が330万円を超過する可能性も見えてきます。仮に課税所得が330万円を超えた部分については、所得税率が20%に跳ね上がります。(※ここでは一部が20%ゾーンに入りかかると仮定します)
  • 住民税率:10%
  • 限界税金率の合計:20%〜30%(所得税10〜20%+住民税10%)

もし課税所得の一部が330万円を超え、所得税率20%のレンジに入った場合、その部分にかかるiDeCoの節税効果はアップします。例えば、適用税率が30%(所得税20%+住民税10%)になった場合の最大節税効果(試算)は以下のようになります。

276,000円 × 30% = 年間 約82,800円の節税

このように、副業で収入が増えて税率の「階段」を上がった場合、iDeCoの掛金控除による節税メリット(還元額)も比例して大きくなる仕組みになっています。

副業収入があるとiDeCoは確定申告で申告できる

会社員の場合、通常は11月〜12月頃に行われる勤務先の年末調整で「小規模企業共済等掛金払込証明書」を提出することでiDeCoの控除手続きが完了します。
しかし、年間20万円を超える副業収入があり確定申告を行う場合、年末調整のやり直しや、確定申告での再入力が可能です。

年末調整でiDeCoの申告を済ませていたとしても、副業の確定申告(確定申告書の作成)を行う際には、給与所得の源泉徴収票に記載された内容(すでに適用済みのiDeCo掛金控除の額)を正確に転記して申告書を作成する必要があります。
万が一勤務先の年末調整に申告を忘れてしまった場合でも、確定申告時に「小規模企業共済等掛金控除」の欄に記入し、払込証明書を添付・提示することで、しっかり控除を受けることができます。

会計ソフト別:iDeCo控除の申告手順

副業の確定申告を行う際、クラウド会計ソフトを利用すると、画面の質問に答えていくだけで簡単に申告書が作成できます。ここでは、個人事業主・副業サラリーマンに人気の主要会計ソフト3社における、iDeCo(小規模企業共済等掛金控除)の入力手順を比較して解説します。

会計ソフト名入力するメニュー・箇所の名称入力時のポイント
freee確定申告「確定申告書類の作成」>「収支の入力」>「小規模企業共済等掛金控除」○×形式の質問で「個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入している」にチェックを入れるだけで専用の入力欄が表示されます。
マネーフォワード クラウド確定申告「申告書」>「所得控除」>「小規模企業共済等」直接「確定拠出年金法の個人型年金加入者掛金」の欄に該当金額を入力します。画面が見やすく直感的です。
やよいの青色申告 オンライン確定申告モジュール内ステップの「控除の入力」画面控除のカテゴリから「小規模企業共済等掛金控除」を選び、送られてきた証明書の通りに金額を入れるだけです。

副業の売上管理から確定申告書類の作成までを自動化できるため、まだ導入していない方は、無料トライアルでの使い勝手を試してみることを強くおすすめします。
※各公式サイト等で最新の機能および料金体系をご確認ください

iDeCoと併用したい他の節税手段(ふるさと納税・小規模企業共済)

iDeCo以外にも、副業サラリーマンが活用できる節税(控除)制度がいくつかあります。適切に組み合わせることで、手元に残るお金を増やすことが可能です。

  1. ふるさと納税
    寄附金額から自己負担額2,000円を引いた全額が、翌年の住民税や所得税から控除される制度です。副業収入が加わることで総所得が増えるため、一般的にふるさと納税の控除上限額も増えます。iDeCoと併用することも十分に可能です。
  2. 小規模企業共済
    副業が「雑所得」ではなく「事業所得」として認められる規模に成長した個人事業主が加入できる退職金制度です。iDeCoと同様に掛金全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象枠となります。

副業を始めたばかりで申告方法に不安がある方は、まずは以下の記事で基本的なルールを押さえておきましょう。
※参考:[副業 確定申告 20万以下]、また新しい収入の形として[AI副業 確定申告]についての記事も参考にしてください。

まとめ

この記事では、副業サラリーマンに向けたiDeCoの節税の仕組みと、確定申告での具体的な計算例や申告手順について解説しました。ポイントをまとめると以下のようになります。

  • iDeCoの掛金は全額「所得控除」となり、所得税と住民税をダイレクトに安くできる
  • 副業収入が上乗せされることで適用される所得税率の「階段」が上がった場合、iDeCoの節税(税率の緩和)効果はさらに高まる
  • 会計ソフト(freeeやマネーフォワード等)を利用すれば、難しい計算をしなくても画面の案内に従って入力するだけでiDeCo控除の申告が簡単に完了する

副業で得た大切な収入を手元にしっかりと残すためにも、iDeCoや確定申告の仕組みを正しく理解し、賢い資産形成を進めていきましょう。

免責事項

本記事は2026年時点の公開情報および筆者の実体験に基づく情報提供を目的としたガイドです。2027年以降に予定されているiDeCoの制度改正等については情報が変更となる場合があります。税法の解釈や適用は個々の状況により異なります。個別の税務判断については、所轄の税務署または税理士等の専門家にご相談ください。本ブログは個人が運営しており、税理士等の専門家による監修は受けておりません。

参考情報


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この記事を書いた人

本業はマーケティング部門でAI活用の業務効率化や仕組みづくりに従事。日商簿記3級の知識を活かし、自身も副業を行っています。その経験をもとに「副業サラリーマンが本当に必要とする会計・税金の情報」をわかりやすく発信しています。

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